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2009年11月8日日曜日

カントリーステップ

 ゲストとして名を連ねていた渡辺香津美のギター聞きたくて買ったコンサートのチケットだが、そもそもメインのミュージシャン「トミー・エマニュエル」という人物はどこの誰で、何を演奏するのか、名前からして繊細な感じのピアニストか?などと色々巡らせながらも、早く香津美のギターが聞きたい!という一心で出かけた大阪厚生年金会館。ついでに言えば、このホールのある一帯は大阪西区で、得意先が多い地域なので日中明るい時間にはよくうろついているが、夜の風情もかつては色街だけあってなかなか風情がある。
 さて、会場に入るなり驚いたのは、メインの彼は香津美と同じギタリストで、あの香津美も「ぶっ飛んだ!」という凄いミュージシャンだと書いてあるパンフレットを見ながら、ステージでは見たことのない若い前座のギタリストがソロで演奏する姿が。このもしゃもしゃヘアーの前座のあんちゃんがなかなかの凄腕で、あららあららと見ているうちに、今度はカウボーイハットが似合うような、消防士のユニフォームが似合うようなごっつい感じの栗色短髪ガイジンオヤジが現れ「マイドー・モウカリマッカ!」と拍手喝采の中でのたまった。えっ?ギョギョ、こいつがエマニュエルか?こいつの奥さんはエマニュエル夫人か?とおったまげてしまった!

小柄な香津美とは対照的に、大柄のトミーはちょっと小振りのアコスティックギターをこれでもか!というくらい、時にはアクロバティックな演奏をし、しっかりビートルズのスタンダードもバラードもこなしていく、これは完全に関西系の乗りだなと途中で気がつくと共に、演奏中の彼のステップが妙に気になっていった。オーストラリア人とは言えカントリー系のリズムが多いせいか、どこか懐かしさを感じると思いながら次々繰り出されるテクニックに目を見張っていたが、ハタと気がついた!これは大道芸人のステップだ!時々街角で見かける海外から出稼ぎでやってくるストリートパフォーマーで、ギターもハーモニカも体に貼り付けたドラムセットも一緒に演奏するあの芸人と同じ、あのステップというかリズム刻みだ!

このオヤジは相当苦労してこれだけのパフォーマーになったんだなと勝手に感心してしまった。

ほっと、ひと風呂・・・・

 長い出張の後は、無性に大きな風呂に入りたくなる。
出張先はよっぽどのことがない限りホテル泊になり、小さいバスタブにお湯を張る時間があればまだお情け程度でも「お湯」に浸かることが出来るが、大体は面倒になってシャワーで済ませる事が多い。その上、中国で私のこれまでの経験では、お風呂の蛇口からは、どこぞその辺のどぶ川から引いているのかと思わせるほのかな異臭の漂うお湯が出てきて、そんな中で浸かる気分には全くなれない。中国でも上海や大きな都市には日本式の温泉センターもどきが最近沢山出来てきているが、そんなところでもまっさらなお湯はいくぶん茶色に濁ったお湯で、入浴剤のタップル入った浴槽に入ってしまうし、それもどんな薬剤が入っているかわかったものじゃないので、ひとしきり体にお湯を付けたら出てきてしまう。
 さて、今回、金沢に戻って入ったのは、市内にいくつかある古くから温泉付き銭湯として営業しているお風呂の一つで、今回初めての「石引温泉」、兼六園の奥に続く小立野台地の中腹にあるこのお風呂には、サウナやぬるめの源泉の露天風呂があると聞いていたので行ってみた。

日曜のお昼過ぎだから空いているだろうと行くと、案の定、ご老体の客がちらほら、エレベーターで3階に上り、番台へ。牛乳石鹸の男風呂暖簾をくぐると、なかなかノスタルジックな脱衣所の箱が並ぶ。鍵はどの箱も壊れて付いていなくて、のんびり感が漂ってくる。服を脱いで早々にガラス戸を引いて湯気の中に入ると、まず目に付くのが黄色い「ケロリン」の風呂桶。風呂イスも桶もきちんと重ねられていて、入浴者のマナーを感じさせる。茶色い色の温泉風呂にゆっくり沈み込み、おきまりの「うぇ~い」のうなり。ぬるめの露天風呂は先客のおじさんが大の字になってお湯の出口を占領していたが、眠くなってきそうな温めのお風呂。ゆっくり浸かって外に出てみて、ガラス戸に張ってある注意書きの文字を見ると、実にほほえましいというか、ストレートな表現だというか・・・・

ついでに写真では曇ってよく見えないと思うが、蒸気サウナ(この表現もいいね)の入り口には「お子様はサウナに入らないで下さい」の文字の後に「成長のさまたげになります!」とあった。バタバタ走り回るガキなんかがいたら、そこらの知らないじいさんから張り手が飛んでくるのではと感じた。

朝の風景 蘇州・金鶏湖

 またまた、長い間ブログが手つかずの時間が続くとなかなか再開するのに気合いがいるな・・・・
などと考えているうちに、えっ?!前回は10月18日?3週間前だな。
 この3週間の間、韓国(ソウル・テグ・済州島)、中国(蘇州・上海・常州・青島)、そして東京と動き回り、だんだん自分がどこにいるのかわからなくなってしまった。
 まずはその中で一番朝の風景がきれいだった場所、蘇州の金鶏湖湖畔。

日時は10月23日朝6時過ぎ。蘇州近辺には湖が点在していて、ここも数年前までは単なる湖の荒れ果てた場所だったが、蘇州のリッチ層が湖畔の新開発区に大きな構想住宅街を作り、まだまだ開発途中。役所広司の出てくるCMで有名な不動産開発会社の大きな開発地も、散歩していたらホコリだらけの場所にあった。当然というように近くには日本のデパートをメインにしたショッピング街もできあがり、大きな観覧車もあって、夜はひたすらギラギラネオンで「これでもか!」といい感じでバブリーな感じだが、朝は湖からの霧が流れて、湖に浮かぶ島に寺院の影なんかが見えて、それなりにいい景色。

朝早いとコンビニも商店も開いて無くて、散歩帰りに道端の揚げパンやちまきを売っている屋台のおばちゃんから牛乳とヨーグルトを買って帰った。
そうそう、蘇州は金沢の姉妹都市ですが、その話題を蘇州の人間にしても、知っている人はほとんどいない、人口100万(と地元の人はいっているが果たしてカウントしてるのだろうか?)の都市。